プリキュアにゴリラ?キュアゴリラの正体と原西が残した伝説の神回
女児向けアニメの金字塔として20年以上愛され続けるプリキュアシリーズにおいて、ファンの間で伝説として語り継がれる奇妙な噂が存在します。「かつてプリキュアに本物のゴリラが登場した」「男性芸人がキュアを名乗って変身した」という、にわかには信じがたいエピソードです。2026年の現在でも、新シリーズのティザーや追加戦士の情報が解禁されるたびに、SNSのタイムライン上では「今度こそキュアゴリラが参戦か」といった投稿が風物詩のように飛び交っています。
その正体は、お笑いコンビ・FUJIWARAの原西孝幸が作中で披露した公式ゲストキャラクター「キュアゴリラ」です。単なる宣伝目的のタレント起用にとどまらず、アニメ史に残る「神回」として今なお絶賛される背景には、原西本人が注ぎ込んだ並々ならぬリスペクトと、制作陣が本気で悪ふざけを昇華させた制作舞台裏がありました。本稿では、キュアゴリラ誕生の真相から作中の変身劇、ファンのリアルな評価まで、客観的な事実に基づいて徹底解剖します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「キュアゴリラ」は『スマイルプリキュア!』第17話(2012年放送)に本人役でゲスト出演したFUJIWARA・原西孝幸が放った自称プリキュア。
- 要点2:誕生の背景には原西の圧倒的な「プリキュア愛」があり、娘をきっかけに歴代ダンスを完全コピーする熱意が東映アニメーション公式を動かした。
- 要点3:正規の戦士(正史)ではないものの、東映公式SNSや周年イベントでも語り継がれる「歴代屈指の愛されコラボ」として揺るぎない地位を確立している。
【噂の真相】プリキュアにゴリラが出現?「キュアゴリラ」の正体と元ネタ
ネット上で「プリキュア ゴリラ」と検索される現象の根源は、2012年5月27日に放送されたシリーズ第9作『スマイルプリキュア!』第17話「FUJIWARAがやってきた!うちらのお笑いを取り戻せ!」にあります。このエピソードにおいて、FUJIWARAの原西孝幸と藤本敏史が実名のアニメキャラクターとしてゲスト出演を果たしました。
物語のクライマックス、敵組織「バッドエンド王国」のマジョリーナが生み出した怪物アカンベエによって人々から笑顔が奪われ、プリキュアたちがピンチに陥ります。絶体絶命の窮地において、芸人として「人々に笑顔を取り戻す」使命感に駆られた原西が、プリキュアを援護し敵の気を引くためにアドリブで放ったのが以下の名乗りでした。
「ナチュラルパワーは野性の力! キュアゴリラ!」
ポーズをビシッと決め、真剣な眼差しで言い放った直後、相方の藤本から「って、お前プリキュアちゃうやろ!」と強烈なツッコミが炸裂します。これがファンの間で瞬く間に話題となり、「プリキュア史上初のゴリラ属性戦士」「幻の追加戦士」としてネットミーム化していきました。単なる視聴者のコラージュやパロディ創作ではなく、東映アニメーション制作のテレビ本編で実際に放送された公式演出であったことが、この話題が10年以上色褪せない最大の理由です。

スマイルプリキュア17話はなぜ「神回」と呼ばれるのか?伝説の変身シーン
アニメにおけるお笑い芸人のゲスト出演は、時に「作品の世界観を壊す」「棒読み演技で物語のテンポが落ちる」と視聴者から批判の対象になりがちです。しかし、このスマイルプリキュア17話は、放送直後からファンコミュニティで「屈指の神回」と絶賛されました。その理由は、制作陣の異常なまでの作画熱量と、物語への自然な組み込み方にありました。
原西がキュアゴリラを名乗るシークエンスでは、通常のプリキュア変身シーン(いわゆる変身バンク)をオマージュした専用の特殊エフェクトとカメラワークが採用されました。野性味あふれる光の奔流と原西のコミカルなフォルムが見事なコントラストを生み出し、スタッフが本気でギャグシーンの作画を描き切っていたのです。
さらに脚本面でも、FUJIWARAの存在が単なる賑やかしではありませんでした。「お笑いコンテスト」を舞台に、主人公の星空みゆきたちが「人を笑顔にする難しさと尊さ」をプロの芸人であるFUJIWARAから学ぶという、作品の根幹テーマ「笑顔(スマイル)」と密接にリンクした構造になっていました。作中での「キュアゴリラ」は、怪物に立ち向かうプロ芸人の矜持としてのボケであり、計算されたドラマツルギーの上で成立していたのです。
データと客観的事実で見る「プリキュア芸人ゲスト」とキュアゴリラの位置づけ
プリキュアシリーズでは、劇場版やテレビシリーズで数多くの著名芸人がゲスト出演を果たしてきました。歴代の芸人タイアップと比較すると、FUJIWARA原西の「キュアゴリラ」がいかに特異で熱烈な支持を得たかが浮き彫りになります。
| 項目 | FUJIWARA原西(キュアゴリラ) | 一般的な歴代芸人ゲスト | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 登場エピソード | スマイルプリキュア!第17話(2012年) | 劇場版や本編の1話完結回(随時) | 物語の核心テーマ(笑顔)と完全に合致。 |
| 変身・名乗り口上 | 専用口上「キュアゴリラ」あり | 原則なし(通行人や悪役の手下等) | プリキュアを自称した史上唯一無二の芸人枠。 |
| 本人の作品知識・熱量 | 歴代ダンス完全暗記、ガチ勢公認 | プロモーション案件としての参加が主流 | 原西の熱量が制作陣・ファン双方の心を掴んだ。 |
| 放送後の継続的影響 | 2026年現在もSNSトレンド入り・公式言及 | 放送終了とともに話題は沈静化 | 10年以上にわたり愛される文化的マイルストーン。 |
東映映画公式X(旧Twitter)でも過去に原西の出演経緯について、「当時3歳の娘さんと『フレッシュプリキュア!』を見て以来ハマり、愛のこもったプレゼンとダンスでファンを沸かせた」と公に称賛されています。マーケティング先行のキャスティングではなく、本人の純粋な熱意が出発点であったことが記録されています。
【実態検証】「キュアゴリラ」に対するネットの反応とファンのリアルな声
放送当時の2ちゃんねる(現5ちゃんねる)やTwitter、そして現在に至るYouTubeコメント欄を調査すると、キュアゴリラに対する視聴者のリアクションには明確な共通点が見受けられます。
「芸人ゲスト回と聞いて最初は身構えたが、腹を抱えて笑った」「原西のプリキュア愛が本物すぎて誰も文句が言えない」といった好意的なコメントが圧倒的多数を占めています。特に、YouTubeの公式チャンネル「FUJIWARA超合キーン」などで原西がプリキュアのエンディングダンスを寸分違わず踊りきる動画が投稿された際にも、コメント欄には「キュアゴリラ師匠」「プリキュア界のレジェンド」とリスペクトを込めた声が数千件規模で寄せられました。
新シリーズの制作発表があるたびに、「新キュア発表されたけど、キュアゴリラはまだですか?」「追加戦士枠でキュアゴリラ待機」とネタにされる現象は、アニメファンコミュニティにおける最上級の親愛の情を示しています。
なぜ受け入れられたのか?「炎上」を回避した原西孝幸のガチすぎるプリキュア愛
大人気アニメへの芸能人出演が炎上を免れ、ここまで支持された構造的要因はどこにあったのでしょうか。メディア社会学の観点から分析すると、3つの要素が噛み合っていたことが分かります。
1. 作品への敬意と圧倒的な「当事者性」
原西がプリキュアに傾倒した契機は、愛娘と一緒に視聴した2009年放送の『フレッシュプリキュア!』でした。単なるビジネス鑑賞ではなく、父親として娘と同じ目線で作品と向き合い、難易度の高い3Dエンディングダンスを猛練習して完全にマスターしました。バラエティ番組『アメトーーク!』などで披露されたそのダンスクオリティは、既存のファン層に「この芸人は本物だ」と強烈に印象付けました。
2. プリキュアの基本理念を汚さないギャグ構成
キュアゴリラの名乗りは、あくまで「敵の攻撃からプリキュアを守るための時間稼ぎ」というヒーロー的動機に基づいています。作品の世界観を嘲笑したり、プリキュアの権威を失墜させたりするような下品な弄りは一切排除されていました。原西自身の芸風である「全力のハイテンションと身体を張ったギャグ」が、プリキュアの「何事にも諦めず全力で立ち向かう姿勢」と奇跡的な親和性を生んだのです。
3. ファンの防衛本能を解きほぐした誠実さ
オタクカルチャーにおける特有の心理として、「作品を消費の道具として軽く扱われることへの強い警戒感」があります。原西はインタビューや特番でも常に制作陣やキャラクターへの敬意を語り続けました。この誠実なスタンスがファン側の心理的境界線を押し広げ、「原西さんならキュアを名乗っても許される」という特異なコンセンサスを醸成しました。

一般に知られていない盲点とネットの誤解|「公式認定プリキュア」なのか?
ここで明確にしておくべきは、「キュアゴリラは公式設定上の正式なプリキュアなのか?」という疑問です。ネット上では「公式認定された」と面白おかしく拡散されるケースが散見されますが、厳密な公式の定義と照らし合わせると事実関係は異なります。
東映アニメーションの公式記録およびオールスターズ映画などの正規カウントにおいて、キュアゴリラは「正規の歴代プリキュア戦士」には含まれていません。公式における扱いは「ゲストキャラクターが名乗った劇中ギャグ(自称)」です。
プリキュアシリーズには、他にも『ドキドキ!プリキュア』に登場した「キュアセバスチャン」(執事のセバスチャンが人工的に変身した姿)など、自称や一時的なパロディ変身を遂げたキャラクターが複数存在します。これらはいずれもファンの間では「番外戦士」「準キュア」として親しまれていますが、東映の公式ライセンス商品や変身アイテムの玩具展開、歴代戦士一覧にラインナップされることはありません。
【プロの結論】キュアゴリラという現象をどう受け止めるべきか
「作品の厳密な設定美学を愛する人」にとっては、男性芸人がキュアを名乗る演出は異端に見えるかもしれません。しかし、「作品が社会や家庭にもたらすポジティブな影響」を重視する視点に立つならば、キュアゴリラは親子視聴の架け橋となった象徴的事例です。子供番組を大人が一緒に楽しみ、全身全霊で応援する文化を肯定したという意味において、キュアゴリラはシリーズの歴史に燦然と輝く名脇役であると結論づけられます。
【プリキュア ゴリラ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:キュアゴリラが登場するのはプリキュアの何話ですか?
A1:2012年5月27日に放送された『スマイルプリキュア!』の第17話「FUJIWARAがやってきた!うちらのお笑いを取り戻せ!」です。FUJIWARAの2人が本人役として登場し、物語後半の戦闘シーンでキュアゴリラが登場します。
Q2:キュアゴリラの名乗り口上(決め台詞)の正確なセリフは?
A2:正確な口上は「ナチュラルパワーは野性の力! キュアゴリラ!」です。原西が全力のポーズとともに叫んだ直後、相方の藤本敏史が「って、お前プリキュアちゃうやろ!」とツッコミを入れるまでが一連の流れとなっています。
Q3:キュアゴリラは公式に歴代プリキュアとして認定されていますか?
A3:公式アニメ本編の正規エピソード内に登場した公式な演出ですが、東映アニメーションが定義する「歴代プリキュア戦士(オールスターズ)」にはカウントされていません。あくまで本編内のギャグ・ゲスト演出という位置づけです。
まとめ:愛とリスペクトが紡いだ「キュアゴリラ」という不滅のポップカルチャー
「プリキュアにゴリラが登場した」という一見荒唐無稽な噂の裏には、アニメ制作者の遊び心と、一人の芸人が娘のために注いだ本物の情熱がありました。単なるタイアップの枠を飛び越え、放送から十数年が経過した今もなお愛され続けているキュアゴリラ。それは、リスペクトの精神さえあれば、異色のコラボレーションであってもファンの心を掴み、不朽のエンターテインメントへと昇華できることを証明した奇跡のエピソードと言えます。 (出典: プリキュア ゴリラ(Yahoo!ニュース))